花崎阿弓さん
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- 2018年8月12日
- 読了時間: 7分

花崎阿弓
1988年7月3日生まれ、兵庫県出身。武庫川女子大を卒業。118社のアナウンサー試験を受け、三重県のケーブルネット鈴鹿へ就職。その後、静岡エフエム放送のリポーターとして転職するも、活動の幅を広げる為、2013年にフリーアナウンサーとなり上京。地方ラジオ局でのパーソナリティやイベントMC、ナレーション、スタジアムDJなどを務める。最近では個性的なキャラクターで、今までにはいないフリーアナウンサーとして、バラエティ番組にも多数出演し活躍中。
(公式HPより抜粋)
先輩アナウンサーの履歴書インタビュー記念すべき一人目の先輩アナウンサーは、花崎阿弓さんです!
テレビ東京でのお仕事の合間を縫ってインタビューに協力していただきました!
ーーまずは、アナウンサーになろうと思ったきっかけを教えてください。
実は私、元々15歳の頃は女優志望でした。
その頃は『大奥』の藤原紀香さんの後ろにいる役や、『水戸黄門』の悪代官を膝枕する役などで頑張っていましたが、なかなか芽が出なかったんです。そんなときにミュージカルに出る機会があって、その告知ででラジオに出演しました。その時にラジオにとても興味を持ち、ラジオのアナウンサーになりたいなと思ったのがきっかけです。大学を卒業して新卒で働く事を考え、局アナになろうと考えました。
ーー学生時代のアナウンサーになるための就活の様子を教えてください。
学生時代の就活でキー局も受けましたが、ちょうどリーマンショックの時期だったこともあり、とても厳しかったです。新潟から鹿児島まで、全部で118社も受けました。その中で、三重のケーブルテレビ局「ケーブルネット鈴鹿」というところに合格しました。小さな局ではありますが、鈴鹿には鈴鹿サーキットもあり、F-1の選手にもインタビューできるかも!という思いもあり、そこには夢が広がっていました。実際に有名なF-1レーサーの方などにもインタビューできたりと、「ケーブルネット鈴鹿」だからこそ出来る経験もでき、本当によかったです。
鈴鹿にいたときには、アナウンサーとしての仕事だけでなく、編集や企画、撮影などもやっていてとても楽しかったのですが、やはり自分を試してみたいという思いも強かったので、これからはどこでも使ってもらえるアナウンス力を身につけなければならないと考えました。そしてアナウンサーに特化した仕事をしてアナウンス力を高めるため、転職活動をしました。そこで転職する事になったのが、東京FMの系列局である、静岡FM放送という放送局でした。そこではリポーターとして活動しました。のどから血が出るほど練習したり、炎天下の中10時間くらい立っていたりなど、とても厳しい現場で何度もアナウンサーとしてやっていく事を諦めようと思った事もありましたが、将来的には大きな局でアナウンサーをやるんだという強い気持ちで、諦めずにやっていました。
――目指しているアナウンサーや、理想のアナウンサー像を教えてください。
学生時代はTBSの竹内香苗さんを目標にしていました。
竹内さんは自分が表に出るタイプではなく、人にスポットを当てていらっしゃいます。
竹内さんから、アナウンサーという仕事は意外と泥臭い仕事で、タレントさんがしゃべっているときはあえて身を引き、タレントさんがしゃべり終え、何かを回さないといけないときには機転を利かせて何か一言入れるというように、しっかり裏方に回る力が必要とされる仕事であることを教えていただきました。そして、もし前に出てスポットを浴びたいのであればタレントを目指した方がいいとも助言していただきました。それでもアナウンサーがやりたかった私にとって、しっかりと心の準備をさせてくれたアドバイスだったと思います。入ってから「こんなはずではなかった」とやめてしまう方も多いです。今は、元TBSの田中みな実さんが大好きです。
頭の回転がとても速く、番組を盛り上げるための努力が半端ではないのです。
ーー学生時代、アナウンサーになるためにやっていた活動などあったら教えてください。
学生時代はサッカー部のマネージャーをやっていました。
就活において、“マネジメント”力というものを活かそうと思いました。縁の下の力持ちという事をアピールし、裏方で陰から支えるアナウンサーだという事を伝えたかったのです。
先ほどお伝えした通り、アナウンサーにとって出演者を引き立たせる、また現場をうまく回すために周りに気を利かせるというのはとても大切な能力になってきます。マネージャーとして選手たちをマネジメントするのもそれと似ていて、選手たちが活動しやすいよう気を利かせて、求めていることに対してアンテナを張って行動してきたことはとても役に立っています。

――いま学生時代を振り返って、これをやっておけばよかったと思うことがあれば教えてください。
アナウンス学校には通っておくべきだったと思っています。
可能であれば全キー局のアナウンススクールに通えればよいかと思います。
就活のときに自分の局のアナウンス学校に通っていた人をとってあげたいという気持ちが少なからず発生すると思います。私も人事の仕事をした事がありましたが、母校から学生がきた時は厳しい目で見つつも頑張って欲しいと思ってしましました。そういった意味でも受ける局のアナウンス学校は行くとよいと思います。また、それぞれの局にしゃべり方が少し違ったりするので、それをつかむことができるという意味でもアナウンス学校に通っておけばよかったなと思います。
ーー学生時代これはやっていてよかったなと思うことは?
自分が受ける局の地域に事前に行き、その局や、その局があった土地、場所などについて図書館などで下調べをしてから面接に臨んでいました。それはとてもよかったな。と、思っています。面接で話も盛り上がりますし、そこに行きたいという気持ちが伝わるので面接の序盤ではとても有効でした。
――履歴書に写真が必要な場合は何に気を付けなければいけないですか?
アナウンサーになった自分を思い描いて撮るのが大切です。
例えば黒のスーツなどでとる方もいるのですが、逆に色味を大事にしてアナウンサーの姿が想像できるような写真を撮る事もおすすめです。また、お化粧などもしっかりして、できる限りキレイに映り、センスを感じさせるような写真を撮ることが大切です。くしゃくしゃの写真を貼るなどするとそれだけで落とされてしまう事もあります。
ーーエントリーシートの書き方等何かアドバイスをお願いします。
とにかくたくさん書き、先生などに見てもらったりしながら添削してもらうことが大切です。あとはできれば実際に受ける会社を下調べし、その会社に興味があるということをアピールできるとなお良いと思います。私は100社以上を受けてそれぞれ3枚ずつ履歴書を書いたので少なくとも300枚は書きました。
――面接の際に何かプラスの印象を与えられるようなことやアドバイスはありますか?
自分のできること、得意なことをアピールするのはやはりとても大切なことです。
例えばいろいろな種類の声が出せるなどの特技があるのであれば、話の流れの中で「こういうことができます!」と自分からアピールして発表しちゃうというのはとても有効だと思います。ただ気を付けないといけないのは場の空気をしっかり読まないと、無理やり自己アピールをねじ込もうとしてしまうと逆に悪い印象を与えてしまうこともあるので、うまく誘導してアピールできる雰囲気を作ることも大切です。
あとは受ける局がどのような傾向のアナウンサーを多く採用しているのかをしっかりと分析して面接に挑むといいと思います。例えば、この局はスポーツ系が多いとか、かわいい系が多いとか、そういう情報をしっかり分析してそれに合わせた服装やメイクをしていくというのも面接を有利に進める一つの手段だと思います。
ーー学生時代はアナウンサー試験の対策はどんなことをやられていましたか?
とにかく本はたくさん読んでいました。あとは、漢字が読めることはとても大切なので、漢字検定は受けた方がいいと思います。また、地名もしっかり勉強していました。「町」という感じでも“マチ”と読む場合と“チョウ”と読む場合があるので地名の勉強はしておいて損はありません。あとはやはり大学入試レベルの一般教養は改めて勉強した方が良いです。
それと新聞を読むことは欠かせません。特に受ける局の系列の新聞は試験にも役に立つのはもちろん、それを読んでいること自分の人生も豊かにしてくれます。新聞は、各紙一面だけでも読んでおいたほうがいいと思います。
ーー最後に、今後アナウンサーとしての花崎さんがどのような活動を目指していくのか教えてください。
今まで、リポーターや、ナレーション、キャスターなど、いろいろなお仕事に携わらせて頂いてきました。
今後は新たなステージとして、「面白い!楽しい!」を目指していきたいです。
芸人さんの足元の足元にも及びませんが、芸人さんのような面白さを目指したリポートをし、見ている方に寄り添って、楽しい!と思ってもらえるようなアナウンサーになっていきたいです。
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