五戸美樹さん
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- 2019年10月14日
- 読了時間: 6分
更新日:2020年12月18日

五戸美樹
1986年4月9日、埼玉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部言語文化学科を卒業。 大学生時代にTBSアナウンススクールと、 テレビ朝日アスク へ通う 。09年、ニッポン放送にアナウンサーとして入社後、『三宅裕司のサンデーハッピーパラダイス』『古坂大魔王 ツギコレ』などを担当。 現在はフリーアナウンサー、企業や個人向けのトークレッスン講師として活躍中。テレビ朝日アスク講師。
著書
『人前で輝く! 話し方』 (2018年 自由国民社)
話す内容から声の出し方まで、具体的にコツを伝授。声を使う仕事の方にはもちろん、日常生活や仕事において、 話すのが苦手な方におすすめの内容。 文章も読みやすく、忙しい方にもスラスラ読める一冊。
テレビ朝日アスクにて講師を努めていらっしゃる五戸さん。
厳しい中にも愛のあるご指導で多くの生徒さんをアナウンサーに育てていらっしゃいます。
ーーアナウンサーになろうと思ったきっかけを教えてください。
本当にアナウンサーになろうと思ったのはアナウンススクールに入ってからなんです。
元々アナウンサーになりたいという気持ちもありましたが、アナウンススクールに入る前は、あまり情報も持っていなくて、アナウンサーになるのはとても狭き門であると考えていたので、アナウンサーになりたい!というよりは、何かしらマスコミ関連の仕事をしたいと思っていました。また、マスコミに就職する人はみんなアナウンススクールに通っているという “都市伝説”的な噂があったので、とりあえずスクールに行かなくてはと思って、大学2年生の時にTBSのアナウンススクールに入りました。入ってみたら、当然ですがアナウンサーを目指すためのスクールだったわけですが、そこでアナウンサーのを知り、アナウンサーになりたいと本気で思うようになりました。
アナウンサーの仕事は、「伝わるように伝える仕事」だと。どんなにたくさん伝えても、伝わらなければ意味がないのだと。人の役に立つ素敵な仕事だと思いましたね。
ーーやはりアナウンサーを目指すにはアナウンススクールに通ったほうがよいのでしょうか?
もちろんです!授業内容は、講師によって良い時も悪い時もありますが、本気でアナウンサーを目指すのであれば通うことを強くおすすめします。
アナウンススクールに入れば、どの局が今採用をしているかや、どのような試験が行われるか等、様々な情報も知ることができます。また講師にもよりますが、ESを見てくれたり、放送局とのつながりを作ることもできます。
ーー学生時代アナウンサーになるために活動されていたことはありますか?
アナウンススクールに大学2年の秋から、内定をもらう3年の終わりまで通いました。TBSアナウンススクールに約9ヶ月、テレビ朝日アスクに3ヶ月と夏期講習も受講しました。クラスを受講していない時も、スクールに顔を出して、自主練習をしていました。
ーーアナウンススクール以外にご自身で何かされていたことなどありますでしょうか?
サークル活動に参加したり、学生生活をしっかり謳歌していましたね。
スクールに通ったりアナウンサーになるための勉強は、ESに書いてもあまり意味がないんです。なぜなら技術的なことは“読み”を見ればわかるから。私はミュージカルサークルに入っていたのですが、それとは別に、“エコレンジャー”というボランティア活動をやっていました。ヒーローの恰好をして、子供たちの前で地球環境を壊す敵と戦う、みたいな活動です。寒いダジャレを言って地球を冷やすみたいな(笑)。それ自体はアナウンサーになるために直接の関係はありませんが、ESにはとても書きやすかったです。

ーーアナウンサーになるための活動や勉強以外も重要なことなんですね。
そうですね。アナウンスとは関係のないことが意外と大事だったりするんです。
ESに書けることというのは、私の場合は先ほど話したボランティア活動でしたが、ゼミの研究やサークル活動など、アナウンスとは関係ないことじゃないと話が広がらないんです。BSでニュースを読んでいますとか、そのレベルの話であれば別ですが、基本的に学生の放送サークルレベルでやっている活動はそんなに相手にされないことがほとんどです。それよりも、自分の人となりをアピールできるような、自分が本当に打ち込んでいた、アナウンス以外の活動でアピールするのが大切だと思います。採用試験で原稿読みなどの実技を見れば、普段から練習しているかどうかは分かります。そのため、「アナウンスの練習をがんばっていました!」と書かれても、「だから何?」と思われてしまいます。
ーー面接で気を付けていたことなどはありますか?
色々ありますが、特に気を付けたのは挨拶です。
仙台放送の面接で、私は普通に挨拶をして面接を終えたのですが、私の後に面接を受けた子が「失礼します!」と、とても元気に挨拶していたのを見て「負けた…」と思ったことがあったんです。結果、その子が合格しました。その次から私も真似をして、明るく元気に大きな声で挨拶をするようにしたところ、ポンポン進むようになりました。
大きな声で挨拶することで、自分の気持ちにも余裕ができ、受け答えもよりハキハキとすることができました。今思えばあれはとても大きかったなと思います。
あとは度胸が大切だと思います。面接では“無茶ぶり”されたり、困ることを聞かれることが多いのですが、委縮してしまってはダメです。どんな無茶ぶりにもしっかり食いついていき、たとえ失敗しても笑いに繋がったりもするので、とにかく何にでも食いついていく度胸は大切だと思います。
ーー学生に向けたメッセージをお願いします。
放送サークルなどの学生レベルでの活動は無駄にはならないとは思いますが、それだけで満足してはダメです。本当にアナウンサーになりたいと思うのであれば、しっかりアナウンススクールに入って経験を積むべきだと思います。逆に言えば、スクールに通って練習をして、ES対策や面接対策をしてと、しっかり努力すれば、どこかしらは必ず受かります。実際私の同期のアナウンススクールの子で最後まで頑張っていた子は全員アナウンサーになりました。
また、アナウンススクールに入るのは、早いにこしたことはありません。今私が講師を担当しているテレビ朝日アスクにも、3年生の秋とかに入ってくる子もいるのですが、それでは遅い…。遅くとも2年生、最悪でも3年生の春くらいから始めないと間に合わないです。
ーー今後、五戸さんはどういった活動をしていきたいなどありますか?
今は出演する側と教える側を両方やっているんですが、今後もこのまま続けていきたいと思っています。また、10月から文化放送の『走れ!歌謡曲』というラジオのレギュラーが増えるので、それも頑張っていきたいです。私の夢は、ラジオで自分の冠番組を持つことです。
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