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倉林知子さん


倉林知子


神奈川県出身。東京都内のミッション系中高一貫女子校を卒業後にイギリスへ渡り、エセックス大学経済学部に入学。大学ではフランス語も履修。

 卒業し帰国後の2009年4月にさくらんぼテレビジョンに入社。アナウンサー兼報道担当記者(県政記者クラブ所属、衆議院選挙取材経験あり)・ディレクターを務めた。2010年退社後はフリーアナウンサーとして、活動。英語力を活かし、NHKワールドで英語でのリポートやナレーション、その他イベントや式典で英語司会なども行っている。アナウンサー以外では国際農業開発基金の広報の仕事もしている。





———このお仕事に興味を持ったきっかけを教えてください。

5歳の時にテレビで見た湾岸戦争の中継です。遠くで空爆が行われている手前で、女性が中継リポートしていたのを目にしたんですが、それを観て、かっこいいなと思ったんです。

世界の最新情報を日本に伝えるのがとにかくかっこよくて、私もやりたいなと思いました。



———大学も海外に行かれていると思いますが、グローバルに活動したいという思いが学生のころからあったのでしょうか。

はい。元々は小さいときから夢が沢山あって、アナウンサー以外に医者にもなりたかったし、ユニセフとか国連で働く人にもなりたかったんです。

その後高校の時の文理選択で、文系にするって決めた時に、じゃあアナウンサーか国連職員だなって決めました。国連職員になるんだったらまず英語がペラペラで、プラス専門分野がなきゃいけないと思ったので、海外の大学に進もうと決めて。もし、アナウンサーに受からなかったら、もう一度イギリスに帰って、大学院に行こうと思っていました。



———学生時代、アナウンサーになるためにやられていた活動などあれば教えてください。

海外の大学だったこともあり、情報がなかったので、日本にいるときはアナウンススクールに通いました。

一時帰国中と、大学を卒業した後にもまた別のところに通いました。

採用試験の情報や、ESの書き方、写真の選び方のコツなどをそれぞれのアナスクで得ました。あとはアナスクで友達ができたので情報交換ができたのはすごく大きいし、今もその子たちとは連絡を取っています。



———具体的にはいつごろ通われていたのですか?

私の場合は、4年生になる前、卒業1年前の一時帰国中に日テレ学院に通って、卒業してからTBSのアナウンススクールと、あとはテレ朝のアスクに3日間通いました。日本の大学でいうと大体大学2年生の時と、3年生の時に通った感じですね。



———短期で通われていたんですね。

そうです。日テレ学院は確か「短期養成コース」という1,2か月のコースで、アスクは3日間のもので。今もそのコースはありますね。

TBSは半年のコースで、採用試験を受けながら授業を受けていました。



———アナウンススクールに通われていたということなんですけど、それ以外の活動として、アナウンサーを意識した活動などありましたか?

「自分の引き出しを多くした方がいい」と言われていたので、興味のあることはとりあえずやってみるというスタンスで動いていました。

あとは、自分の中でもやり残しがないようにしたいと思って、やりたかったものをやったり、スポーツとか音楽、部活に入ったり、アルバイトをしたりしていました。

結局、私は自己PRにそういうネタは使わなかったんですけど(笑)



———それでは自己PRではどんなことを推していたのですか?

自己PRは「国籍関係なく友達になれる」という事を一貫して話していました。

あとは、塾講師のアルバイトをしていたことがあるのですが、その時に小学生や高校生といった、世代が違う子と話すのが喋りのトレーニングにはなったし、聞き手が理解していない問題を如何にわかりやすく伝えるかということは就職してからも活きてきました。



———その部活動など、興味のあることは一通りやられたということですが、具体的に何をされていたのでしょうか?

私は中学からボランティア活動をしているんですけど、イギリスでもそれをしたくて、大学で日本語を教えたり、現地の教会で子供と遊ぶボランティアをしていましたね。



———積極的に活動されていたんですね

私は自分から行動するタイプで、それが結果的にこの仕事にも活きているかなって思います。受け身でいるよりも、自分から積極的に動くって感じです。



———なるほど。スタジオのアナウンサーよりも、取材して、自分でそれを伝えるリポータータイプという感じなんですかね?

もちろんスタジオも好きなのですが、「自分で取材をして原稿を書きたいです」って局アナ時代も言っていましたね。

多分、キー局や準キー局くらいだと、アナウンサーはもらった原稿を読むことがほとんどだと思うのですが、様々な業務をする地方局だったので、よくも悪くも自分で取材する技術も身についたし、原稿を書く力もついて、結果それがフリーアナウンサーになった今は重宝される要因になりましたね。



———なるほど、ではその志望があったから、いろいろ自分で体験してやるっていう行動をとられていたみたいな感じなのでしょうか?

たぶん逆で、もともと色々な人と会ったりするのが好きだったので、

大学時代は本当に様々な人に会ったり、色々な事をやっていました。

働いてからもそれをやり続けたいなって思っていたので、原稿を読むだけではなく、自分で取材したいですというのはキー局の試験から言っていました。

そうすると、「記者でもいいんじゃない?」って言われたりもするんですけど、そこは明確に「違います」って否定して受けていましたね。



———具体的にはどのあたりが違かったんでしょうか?

働き始めていて感じたのは、記者は自分の分野しか取材ができないことが多いんですよ。政治とか経済とか。

ただアナウンサーって報道やりながらスポーツやったりバラエティやったりとかできるので、そこはアナウンサーじゃなきゃできないことだと思います。色々なジャンルを知ることができるし、それはすごく私にとっては大きいです。



———続いて、逆に今思えば学生時代、あれをやっておいた方がよかったなって思うことはありますか?

特にはないんですけど、あえて言うなら自己分析をもっとしておけばよかったなって思います。

アナウンサーになって、最初は来た仕事をやるというスタンスだったんですけど、徐々に仕事を選べるようになってからは、自分はどんなことが好きなんだろうとか、振り返るようになったんです。

ただ、就活の時にあんまり自己分析していなくて。あの時ちゃんとしていれば、今迷ったりすることがなかったのかなーって思います。



———やっていてよかったなと思うことはありますか?

イギリスにいる間に大学の友達と一緒にヨーロッパ旅行とかしていたんですけど、その時にいろいろな人としゃべる中で度胸がついたのは良かったです。

取材現場によっては「なんでアナウンサーのくせに来てるんだよ」、「アナウンサーだから取材できないだろお前」みたいな感じで、言われたり、見られたりするんですけど、そういうのは気にせずにバンバン取材対象者に飛び込んでいく度胸は付きました。



———今でもそうなんですね。

今でもそうです!例えば野球の現場とかは、「お前野球わかんないだろ」って顔で見られることも多いですね。



———アナウンサーはやはり度胸が大事なんですね。

本当に大事です!

へこたれなかったり、馬鹿にされても「今に見てろよ!」という姿勢で常にいます。

アナウンサーって、見た目は女の子らしくて穏やかなんですけど、結構中身は男の子っぽい子が多いと思います(笑)

体力と精神力はほんとに大事です!



———倉林さんが考えるアナウンサーになってよかったところ、素晴らしいところ、を教えてください。

自分の伝えた情報で、見ている人が喜んでくれるところがこの仕事ならではかなって。

例えば野球だったら、選手の情報をお伝えして、後日取材したときにその選手に「ありがとう」っていってもらえたり、選手のファンの方に話しかけられて「この前のテレビ見たよー。〇〇選手のこと話してくれてありがとう」とか言われたり。

ラジオでも、放送中にすぐファックスとかメールでリアクションがきた時は、私のやっていることが役に立っているんだなって思います。



———今後こういう風な活動をしていきたいという目標等あれば教えてください。

すごく抽象的なんですけど、報道の部門に関しては日本のことを世界に発信することと、逆に世界のことで日本人があまり興味のないこと・知らないことを伝えていきたいです。

スポーツに関しては、去年ラグビーのワールドカップのお仕事をしたんですけど、そういった国際大会とかの仕事の中で、日本語と英語だけじゃなく、今後はフランス語とかも使って取材をして、選手の魅力とか、競技の魅力を世界中の人に伝えたいなって思います。



———去年とかは、オリンピックに対しての思いとかはあったのでしょうか?

そうですね。ただ実際は、中継関係はキー局のアナウンサーが担当するので、フリーアナウンサーの入る余地ってあまりないんです。関連するイベントの司会とか、そういった仕事が多いですかね。聖火ランナーが日本全国を回るときに各地でイベントがある予定だったんですよ。そのバイリンガル司会が決まっていたんですけど。残念ながらなくなってしまいました。

たぶん来年やるとしても結構規模を縮小すると思うので多分聖火リレーもそんなにやらないでしょうし、お客さんを集めるのも難しいのかなと思います。



———オリンピック、開催できるといいなと思います!





———最後に学生に向けてメッセージをお願いします。

就活って、大きな転機の1つなので準備とか含めて後悔しないように動いた方がいいと思います。もちろん就職したあとで「この会社違うな」と思ったら転職するのも私は賛成派です。ある程度我慢することも必要ですが、体調を崩したり、メンタルを壊したりするまでその会社に居続ける必要はないと思います。

でも、それを未然に防げることが一番いいと思いますし、皆さんはいまその段階にいると思います。

後は準備が大事です。例えば筆記試験で落ちたらすごくもったいないので、そこは遊びを我慢して勉強するとか、アナウンサー志望ならダイエットするとかはした方がいいと思います。


今の時期を大切に夢に向かって頑張ってください!


———ありがとうございました。


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